略奪愛の結末

恋愛鑑定で困りますのは既婚者への略奪愛相談です。瀧は不倫の愛は容認派ではありません。事情を鑑みまして祈祷なども致しますけど。

略奪に反対しますのは相手方の、若しくはご自分の家庭を犠牲にするからです。特に子供さんへの悪影響は計り知れません。恋愛だけに目が行っていらっしゃる方々は都合良く解釈しますけれども、子供さんの将来の恋愛模様にまで悪いスタイルが受け継がれてしまいます。

 

更に情念の怨みとは一様に恐ろしく、新たに生まれ出づる子に心身の障害を重荷として背負わせたり裏切りをした者達を不幸へと追い込みます。

一度道徳を外れた人は再度道を逸れます。生活の上で不満を覚えれば他の若い、或いは綺麗に見える人に溺れて行きます。現実逃避の繰り返しの下手な恋愛擬きでスリルを求めてしまうのですね。不倫は繰り返します。

 

婚外恋愛にも複雑な情の絡れが有ります。昨晩は巴姐さんと華先生とお酒の席でさまざまなお話をしました。巴姐さんの知人の愛人稼業の方は見かけは天女ですが『小汚い女』と周りで称されております。可哀想だと瀧は思っております。生き方は選べますのに何故愛人を選ぶのか、流されるのか。お顔が惨めで。さもしいオーラが染み付きます。

 

多嘉良先生も略奪愛の勝利者でしょうが、彼の場合は略奪された者を取り戻したのでしょうね。昨晩も自信に満ち溢れ快活で揚々と幸せそうでした。